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えいごのいずみ

英語教室 えいごのいずみのお知らせ & 英語をなんとかしたいあなたへ

脳内映像化する人、しない人(1) 

会社に入ったとき、「オレ、本は全く読めないよ、マンガは読めるけど」と言う先輩が、おられました。

 

「!」

 

本が全く読めないというのは、どういうことか?

多分、実用書は読めるが、物語を楽しめないということか?

 

で、自分なりに考えてみて、出た結論をご当人に聞いてみました。

 

「あのー、それは、活字を脳内映像化できないってことでしょうか。」

「そうそう。」

 

失礼なことをいっても許してくれる良い方でした。

 

 

このとき気づいことが2つあります。

 

脳内映像化をする人と、しない人がいる、と、いうこと。

 

それから、私にとって「物語を読む」とは、文字から脳内で映像を立ち上げることだ、ということでした。カラー映像です。匂いも音もついています。

 

それまでは考えたこともありませんでした。

 

でも、自分だけで読んでいると、先を急ぎたくなってしまい、細部の映像化はさぼりがちです。

 

Life of Piの読書会をしているとき、自分だけで読んでいたときには、すっとばしていたボートの詳細について、みなさんとイメージを共有するために図を描きました。作品中には、寸法などが詳細に書かれているのです。

 

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表紙絵のイメージと比べると、とても大きな救命ボートだったのが判りました。船の用語もすぐ忘れてしまうので、便宜的に先のとがった一般的なボートの絵も描いて、舳先、船尾などの用語も忘れたらこの紙を見るようにしていました。

 

 

Life of Piを最後まで読みきった参加者の方たちは、映画を観た後、原作を読んだ方たちでした。

 

映画を観た後だと、イメージを映画が補ってくれるという利点はあるでしょう。ただ、映画は2時間くらいの枠に物語をはめこむため、どうしても省略したり変える部分が出てきますから、読みながら、みなさん「映画ではここまでの内容は描いてない」と、よくおっしゃっていました。

 

今、高校生の息子が、Charlie and the Chocolate Factoryを読んでいるのですが、

「うーん、映画観ちゃったからさ、映画のイメージに引っ張られて、なんとなく読んだ気になっちゃうんだよね」と、言っていました。

 

私自身は、実は、原作を読んだ後で、その映画を観ながら、内心、密かにムカついていることがよくあります。わたしの創り上げた世界を破壊されるからです。

大人気(おとなげ)ないのです。

 

「原作と映画は、まったく別のもの、別作品。」と、自分によく言い聞かせるようにしています。

 

観た人たちの間では、とても評判が良いのですが、

Life of Piの映画、いまだに観ていません(苦笑)。

 

脳内映像化人間の快楽と孤独。

 

 

                              つづく